アニコムホールディングスは2021年5月12日、2021年3月期の本決算を発表した。トップラインは480億円で前期比15.9%増・計画比5.4%増、経常利益は27.58億円で前期比26%増・計画比4.9%減の結果となった。
共に過去最高の成績を記録しており、トップラインである経常収益については中期経営計画を前倒しで達成する結果となった。
コロナ禍でも好決算をキープ。ただし経常利益の計画未達にはコロナ影響あり。
アニコムホールディングスはペット保険の業界No.1企業だ。
コロナ禍という非常事態がありながらも、トップライン・利益共に増加しており、2021年3月期決算については好決算と言える内容。コロナ禍での在宅時間の増加は、ペット飼育需要を増加させ、そのことにより新規の保険契約が伸びたと考えられる。
一方で、コロナ禍による在宅時間の増加は通院頻度の増加にもつながり、発生保険金が増えたとのこと。また、競争環境の激化が代理店手数料の増加につながり、結果的に経常利益の圧迫要因となり、経常利益は計画未達となった。
その他事業もトップラインに貢献
事業別の業績を見てみると、「ペット保険事業」は前年比でトップラインが約10%増加となっている(396億円から438億円)。
注目したいのは「ペット保険事業」以外の売上が前年比で129%増加となっていること(18億円から41億円)。アニコムホールディングスは「ペット保険事業」以外にも「動物病院・遺伝子検査他」の事業と子会社「シムネット」の事業があり、本決算のトップラインに貢献した結果となった。
業績予想
2022年3月期の業績予想は、通期でトップラインが530億円(前期比+10.3%)、経常利益33億円(前期比+19.6%)としている。
新たな販売チャネルとして、明治安田生命がアニコム損保のペット保険取り扱いを開始しており、ペット保険事業の業績をどれだけ後押しできるかに注目したいところ。
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