アルコニックス(3036)は2021年5月25日、2021年3月期の本決算を発表した。売上は前期比7.4%減の2149億円ながら、経常利益については前期比5.6%増の57億円という結果となった。
利益の増加は、前期の一過性損失がなくなったこと等が要因のようだ。
コロナ影響あるも、好調な半導体・IT関連が支えとなる
アルコニックスの事業は主に、非鉄金属の「商社」と金属加工を中心とした「製造」の2事業に分けられる。
今回の決算においては、商社セグメントが-8.6%の減収、製造セグメントが-2.8%の減収になっており、商社セグメントの方がコロナ影響が強かったようだ。
ただし、商社セグメントの中でも、半導体・電子材料関連の取り扱いは増加しており、前期に発生した一時的な損失がなくなったこともあり、セグメント利益については増益着地だ。
一方で製造セグメントについては、減収幅こそ商社セグメントより小さいが、セグメント利益については前期比で減益着地となった。
つまり、結果としては増益に貢献したのは商社セグメントとなる。
2022年3月期業績予想は増収増益
コロナウィルスの感染が拡大している中にはあるが、テレワークの広がりに応じてスマートフォン・IT機器に関連する半導体・電子部品関連の需要は、来期以降も順調に推移するとアルコニックスはみている。
また、2020年下期より急回復した自動車関連の需要についても底堅く持続し、EVへの転換により新たな電子部品・半導体関連需要が増加するとも考えている。
その結果、2022年3月期については、アルコニックスは増収増益を予想として出している。
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