日本駐車場開発(2353)は2021年6月4日、2021年7月期のQ3決算を発表した。売上は前期比-2.1%の183億、営業利益は-8.2%の26.93億円となった。
駐車場事業は増収増益も、スキーがコロナで厳しい
日本駐車場開発は駐車場・テーマパーク・スキー場の運営を行っている企業だが、実は29期連続増収を記録したこともある隠れた優良企業である。残念ながらコロナの影響もあり前期でその記録が途絶えてしまったが、なおも10%を優に超える営業利益率を維持している。
さて、今3Q決算は前期に続いてコロナの影響が残り、減収・営業減益となっている。だが、事業別に見ると主力事業である「駐車場事業」は+0.6%増収の+2.5%営業増益で着地している。実は「駐車場事業」は前期においても増収で着地しており、コロナの影響が軽微な事業であった。
一方でコロナの影響をモロに受けてしまっているのが、「スキー場事業」だ。GoToトラベルによる追い風があったものの、結果的には1-3月の稼ぎ時に緊急事態宣言によるキャンセルが相次ぎ、前期比売上-29.3%・営業利益-97.4%と大ダメージを受けている。
ただ、同じレジャー系の事業ながら、「テーマパーク事業」については62.7%の増収・営業黒字復帰だった。冬季特化型の「スキー場事業」とその他シーズンも稼げる「テーマパーク事業」は、このような事態において相互補完できるのが幸いしている。
業績予想の修正はなし
業績予想については修正なしで、売上235億(前期比+2.3%)・営業利益33億(同+23.5%)。
レジャー系事業の業績がコロナの動向に大きく左右される点は懸念であるが、安定性の高い駐車場事業については底堅いので、ワーストケースシナリオでも業績予想から極度に下振れすることはないと期待したい。
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